今日は、3つの独立したサイトを運営されている、オフィスアイカワ(Office Aikawa Corporation) 相川琴美さんにお話をお伺いします。
【作業場所のご自宅パソコン前で】
相川さんのサイトは上の写真をクリック↑
相川さんのプロフィール
15年間北国新聞文化センター・外国語スクールのマネージメントに携わり、円満退社後に独立。現在、人材紹介のサイトを含め、3つのサイトを運営中です。
【ご本人の自己紹介】
「知識の共有化と知的ネットワークの構築」というコンセプトを共有出来る皆様と共同歩調を取りたいと思って頑張っています。サイト立ち上げに伴い、サーバ構築、メルマガ「テスト作成通信」発刊、等などのIT関連の知識の蓄積とともに、 スペイン語の法廷通訳を引き受けるなど、多方面で勉強させて戴いています。二人の息子がようやく独立した今は、WEB上の3人(?)の子供達をなんとか独り立ちさせようと腐心する毎日です。
- 更新頻度
- 細かな修正は気がついた時に
- 1年半~2年に1度はトップ画像等大きな更新をしています。
- 作業時間
- 作業によってバラバラ
(宮本わこ)よろしくお願いします。
(相川琴美さん)よろしくお願いします。
わ:相川さんの扱う3つのサイトについて簡単に説明していただけませんか?
相:はい。では立ち上げた順番から紹介しますと
「テスト作成研究会」
テスト問題作成の知識の共有化を主眼(平成13年~)
「unten55.net」
運転免許の筆記試験模擬問題がPC及び携帯からトライ出来る(平成16年~)
「(有)オフィスアイカワ」
教育関係の人材紹介(平成17年3月~)
共通コンセプトは「知識の共有化と知的ネットワークの構築」です。
わ:3つのサイトは、どれも珍しいものですね。
相:インターネットを使ったビジネスには以前から強い関心がありました。個々人が保有する知識をITを活用することで共有化出来ないか?また 永年培った外国語の知識と人脈が、 ITを活用して世の役に立たないか?そんな願望から 3つのサイトを運営するに至りました。
■今までに培った人脈で作ったページ
わ:まずは3サイト共通の事をお伺いしますね。ページ作りのときに、気をつけていることはどのようなことですか?
相:ホームページは、公開していて人様に見ていただくためのものですからまず間違いがないように気をつけています。内容のみならず漢字、「てにをは」などもね。作っている人だけが分かっているといったような 独りよがりにならないように、分かりやすくを心がけています。
わ:作業はお1人でされたのでしょうか?
相:3サイトとも総括した実務運営はおおむね、私1人です。各パートは、沢山の方々に協力していただいています。
わ:システム・プログラム作成部分は?
相:仲間のプログラマーの方にやっていただきましたが、当初は、私にプログラミングの知識がないために、プログラマーとの意思疎通に大変苦労しました。当方の思いを伝えるには、プログラムは書けなくても基本的用語や基礎知識は絶対必要だと思います。私はサイトの着想を得ると、とにかく走り出してしまいましたので、走りながらぶつかった物事の勉強をしてきたという感じです。(^^;)
■デザイン料はお寿司!
わ:デザインはどうされましたか?
相:サイトのデザインは、うちの次男が東京でデザイン関係の仕事をしているので、金沢のお寿司で釣ってやらせました。
わ:それは、素晴らしい報酬ですね(^^)文章は全てご自身で?
相:ほんの短い文章でも外に発信するものは必ずだれかにチェックしてもらっています。これはサイト運営以前からの私の習慣です。 特に発信相手が不特定多数のネット上では、第三者の目で見ないと誤解される恐れもあり、客観的な立場での文章チェックは絶対必要だと思います。英文は、アメリカ人の友人にチェックをお願いしましたが、殆ど書き直していただいたようなもので…。感謝しています。
わ:目下の目標はなんですか?
相:私が運営する3つのサイトは、3つともコンテンツを売るものですので 実際に使っていただかないとその便利さは分かっていただけません。 まずはサイトへのアクセス数を増やして、多くの皆さんにサイトを知っていただくのが、ファーストステップだと思っています。
■知識の ギブアンドテイク
わ:一番手間ひまかかったサイトはどれですか?
相:最初に立ち上げた、言わば長男の「テスト作成研究会」です。
わ:長男さんですか。最初の運営のきっかけはなんですか?
相:塾の英語教師をしていた時に、当時の現場ではテストを作る度に、先生各自が、問題をコピー、切り貼り作業を行っているのを経験したためです。私が不器用で、きれいにコピーをとったり、切り貼りできないせいもありましたが、もっと効率よくできないかと思いました。またパソコンで作成しても、各先生が個別に管理しているので良い問題の共有化が出来ない。インターネットのオープンな特徴を利用して、皆で問題を作成、保存し、知識のgive and takeができればと思い、「テスト作成研究会」システムを 構築してしまいました。
■Wordと一太郎
わ:WEBで知識の共有を図ろうと思われたんですね。実際運営してみていかがでしたか?
相:Web上に登録、集積された中学校のテスト問題を会員が、Wordにダウンロードし編集できるというシステムなのですが、公開して1年ほどたってから、友人から「うちの学校じゃみんな一太郎よ。だれもWordなんか使ってない」と指摘され、ガ~~ン!あわててアンケートキャンペーンをやってみたら本当にそうでした。官公庁ではいまだに一太郎が根強いのね。ちゃんと調べてからやれよという話ですよね。私は自分がWordを使っているので、一太郎の存在は想像もしませんでした。「Wordにダウンロード」の基本コンセプトはどうなるの?!
わ:そういえば、最初に習ったのは一太郎でした。先生達は今もそれを使い続けているんですね。
相:一太郎に関しては先生方のWord利用者の増加を待っている状態です。(汗)最近の若い先生方は、Word利用者も増加しています。でも本当に「テスト作成研究会」のシステムを利用していただきたい世代は、いまだに切り貼り、一太郎なんですよね。
わ:意地悪な質問なんですが、学生さんが、大人の名前を語って入会するという事はありえませんか?
相:学生さんというか、保護者が子供のために入会することはあり得ます。学習に使っていただいて、実力がつけばよいので、それはそれで良いと思っています。また本システムは、Wordにダウンロードできるという特徴があり、その後の編集に重きを置いていますので、先生方はダウンロードした問題をそのまま使用するということはあまりないようです。ご活用いただいている会員様は、たいてい自分でクラスのレベルに合わせて、編集、改変し、オリジナリティを出していらっしゃるようです。
■運転マナーの向上を願って立ち上げたサイト
わ:「unten55.net」は、免許取得の際の学科試験を、WEB上でおこなえるんですね。登録無料で使えるのですか?
相:はい、そうです。
わ:私は、免許の学科試験に散々苦しめられたクチなので、その時にこのサイトに出会いたかった!使う立場では、無料ですし大変ありがたいサイトですが、商業ベースでは成り立たないような気がするのですが?
相:するどいご質問をいただきました。(笑)「unten55.net」は、運転マナーの向上を願って立ち上げていますのでその線で、「unten55.net」にご協賛いただける企業・団体様を探しています。具体的には「unten55.net」の問題出力部分の貸出を致します。『貴社のホームページにも運転免許模擬試験の学習ツールが設置できます。貴社の広報活動の1つとして、新ドライバーに貴社のお名前と製品をアピールされませんか。』と、この場を借りてコマーシャル。(笑)
■7割が携帯電話から!
わ:どんな方が多く登録されていらっしゃいますか?
相:運転免許模擬テスト配信システムは、運転免許試験受験者が多いため、圧倒的に20歳前半の若い方々です。現在約7300名の正規登録者と毎日20,000件を越すアクセスを得ています。毎日新規登録者が20~30人、増え続けています。このサイトを立ち上げた頃は、パソコンからアクセスするユーザーが多かったのですが、ここ半年で逆転しました。今は携帯電話からのアクセスが7割です。
■地域に根ざした情報発信地
わ:「オフィスアイカワ」が、相川さんの公式HPになっていますが、3つあるサイトで、こちらを公式ページに選ばれたのはなぜですか?
相: 貴サイト「Gokuu!」のせいです(笑)わが社(オフィスアイカワ)の人材紹介業はGokuu!と同じ地域密着型事業なので・・
わ:同じ地域密着サイト仲間ですね(^^)。石川県を中心とした人材紹介という事ですが、どんな方が多く登録されていらっしゃいますか?
相:教育、外国語をコンセプトとしているので、教育、外国語関係者(外国人を含む)が約50名登録されています。登録は無料です。
わ:ブログが有りますが、どのように活用されていますか?
相:「テスト作成研究会」から、先生、教育者向けのメルマガを発刊していますが、オフイス・アイカワのブログは、その中の語学関係、インターナショナルな話題の記事をピックアップして載せています。現状は、とりあえずブログを使ってみて、ブログのより多方面での活用と可能性を探っているというところです。とにかく何でもやってみたいのです。(笑)メルマガやブログは「継続は力なり」です。たいてい皆さん、挫折してしまいますよね。ずっと続けて行くことは、めんどうくさいし大変ですが、自分がぼんやり考えていることを図形化したり文章化することによって、考えがクリアになり、明確化できるので、人様に見ていただくためのものではありますが、大変自分のためにもなります。頑張って続けたいですね。
■WEB上の3人(?)の子供達の今後
わ:これからの展開はどのようにお考えですか?
相:サイトの知名度を上げるためには、アフィリエイトやリスティング広告、SEO(検索エンジンの上位表示のための最適化)などがあるのですが、ただ私自身がこれらの効果的な活用について、よく分からないのでまだまだ勉強が必要です。ネットでのビジネス展開は非常に流れが速く、次々に新しい物が出てくるのでずっと関心を持って、勉強し続けなくてはならないと思っています。
わ:Webのみでの営業をどのように感じますか?
相:Webサイトを作っておけば、お仕事はジャンジャン、と思っている方がいらっしゃれば、それは間違いです。DMを出してみたり、プレゼントキャンペーンをやってみたり、現在も試行錯誤中です。ただWebにはWeb独特の営業方法もあると最近感じ始めています。
わ:できれば、そのWeb独特の営業方法をちょっとだけでよいので教えていただけませんか?
相: 貴サイト「Gokuu!」のように、コンセプトの明確なサイトに登録するとか・・・(笑)
わ:では最後に、ネットを利用した会社運営を始める方に、アドバイスをどうぞ。
相:私が、インターネットを好きな理由は、そのオープン性(情報開示・共有化)と双方向の情報伝達にあります。ネットを利用したビジネスは、この特性を生かせることがポイントです。すなわち「仕事の仲間を見つけて、皆で知識を共有化して、さらには、コンセプトの合う皆が共感して動く。 」ことだと思います。ネットショップにしても、たんに品物を売るだけではなくて、「品物に込めた売り主のマインドへの共感」を得ることが出来ればすばらしいですね。
わ:今日は、お忙しいところありがとうございました。
編集後記: どのサイトも、相川さんのコンセプト「知識の共有化と知的ネットワークの構築」を、見事にあらわしていると感じました。文章もとても丁寧に書かれており、その秘訣をお伺いしたら、外国語の勉強が日本語力の向上に役立っているのかも?と遠慮がちにおっしゃっておいででした。また、良い文章に触れるようの心掛けていらっしゃるそうです。私も、是非参考にさせていただきます。
出演者さんのサイトを見てみよう! >> オフィス アイカワ